サトザクラ(バラ科サクラ属)
①分布等:公園樹、庭木などどして各地で植栽。オオシマザクラを中心に、ヤマザクラ、オオヤマザクラ、カスミザクラ、エドヒガンなどと交雑して育成された園芸品種の総称で、200種以上の品種がある。落葉高木で、普通、高さ3~8mになる。樹皮は灰褐色~灰黒色。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯あり-単きょ歯-側脈は葉縁に達しないか不明瞭-きょ歯は葉身の全体にある-落葉性(図31)。
③葉は互生する。葉は品種により、長さ、幅、形に変異があるが、オオシマザクラノ形質を強く持つものが多い。葉身の長さはおおむね 6~15cmである。
⑤花期はソメイヨシノより遅く、4月下旬~5月下旬。葉の展開前に咲くものが多い。観賞用に改良されてきたため、八重咲きや枝垂れ咲きの種類も多く、八重咲きのものは<ヤエザクラ>や<ボタンザクラ>と呼ばれている。花の色は白色、淡紅色、濃紅色、緑黄色などなどさまざま。果実はつけない。
⑥品種の例:<天の川(アマノガワ)>は、枝が真っすぐ上を向いて伸び、樹形は細いほうき状となる。花は淡い紅色で芳香がある。<一葉(イチヨウ)>は、花の中心部の1本(稀に2本)の雌しべが、細い葉のように葉化して突き出るのが特徴。花の色は、淡紅色で花弁の内側が白い。<鬱金(ウコン)>は、多数あるサクラの品種のうちで唯一、黄色の花を咲かせる。
⑦名前の由来:野山に咲くヤマザクラに対して、人里に植えられるサクラの意。
葉表 葉裏
葉表拡大 葉表拡大2
葉裏拡大
品種(天の川)の花 品種(一葉)の花
品種(鬱金)の花 品種(天の川)の全影 
品種(一葉)の全影 品種(鬱金)の全景
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