ヤブツバキ - カンツバキ - サザンカ
  ヤブツバキ カンツバキ サザンカ
ツバキ科ツバキ属  ツバキ科ツバキ属  ツバキ科ツバキ属 
葉と枝
①分布等:本州、四国、九州、沖縄 の山地に自生する常緑小高木~高木。高さは5~18mになる。多数の栽培品種がある。樹皮は灰白色~灰褐色で平滑。







②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯あり-単きょ歯-側脈は葉縁に達しないか不明瞭-きょ歯は葉身の全体にある-常緑性(図30)

③葉は互生しする。
①分布等:各地で庭木などとして植栽。常緑低木。中国原産の園芸品種とサザンカとヤブツバキを交配した交配種群とがあり、いずれもカンツバキで流通しているようである。一般には、矮小な横広がりで傘形の樹形になり、枝葉はよく茂り、高さ1~2mになる。ただし、園芸品種の中には、木立性の品種もあり、<タチカンツバキ>といい、高さは3m以上になる。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯あり-単きょ歯-側脈は葉縁に達しないか不明瞭-きょ歯は葉身の全体にある-常緑性(図30)
③葉は互生する。
①分布等:本州(山口県)、四国、九州、沖縄 の暖地の低山に自生する常緑小高木。日本固有種。高さ2~13mになる。樹皮は灰褐色で平滑。多数の園芸品種がある。






②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯あり-単きょ歯-側脈は葉縁に達しないか不明瞭-きょ歯は葉身の全体にある-常緑性(図30)

③葉は互生する。
葉 表
④葉身の長さ 5~12cm、幅 3~6cmの長楕円形または卵状楕円形。

⑤葉柄は1~1.5cm。
、基部は楔形~円形。

④葉身は 長さ  4~8cm、幅 2.5~4cmの長楕円形~卵状楕円形。

⑤葉柄は0.5~1cm。


④葉身は 長さ  3~6cm、幅 2~3cmの長楕円形~卵状楕円形。

⑤葉柄は0.2~0.5cm。

葉表拡大
先端はしっぽ状に少し伸びて尖り
⑦表面は濃緑色で光沢があり、
⑧縁には細かいきょ歯がある
⑨葉縁はやや下面に反り、主脈は表面では両側が凹んで線状に浮き出し、裏面で著しく隆起する。
⑩葉は厚い革質。
先端は鈍く尖り、少し窪むことが多い。
⑦表面は暗緑色で光沢があり、
⑧縁には鈍いきょ歯があり、葉縁が裏側に反り返る。
⑨側脈はやや不明瞭。


⑩葉は厚い革質。
先端は尖るか鈍く尖り、少し窪むことが多い。
⑦表面は深緑色、
⑧葉縁は鈍いきょ歯があり、全体がやや反り返る
⑨側脈はやや不明瞭。


⑩葉は厚い革質。
葉表拡大2
⑪基部は楔形~円形。
⑪基部は広い楔形。両面とも無毛か、

⑪基部は広い楔形~円形。両面主脈と葉柄上面に細毛がある
葉裏拡大
⑫裏面は淡緑色、両面と葉柄は無毛。

若枝は褐色で無毛
⑫裏面は淡緑色。両面とも無毛か、裏面主脈上にすこし毛がある。
⑬若い枝は淡褐色で無毛
裏面は淡緑色で、両面主脈と葉柄上面に細毛がある。

若い枝は淡褐色で粗毛や長い軟毛がある
花期は2~4月。枝先の葉腋に一重の赤い花をつける。花の直径は5~7cmで、花弁は5個でやや厚く、先端はやや凹み、カップ状に開き平開しない。花の色は普通濃紅色であるが、品種により淡紅色や白色のものがあり、八重咲きのものも多い。雄しべは多数あり、花糸は下部が合着して筒状となり、一見、茶筅のように見える。散るときは花全体がポトリと落ちる ⑩⑤花期は12~3月。枝先に直径5~7cmの花を多数つける。花は、一般的には淡い紅色の八重咲きが多いが、赤や白、桃色のものもあり、品種により変異が大きい。花には仄かな香りがある。花弁は通常は14枚以上で、しわにならない。雄しべは多数あり、離生し筒状とはならない。散るときは花弁がバラバラになって落ちる ⑩花期は10~12月。枝先に直径5~8cmの白い花を多数つける。花弁は普通は5~7個で、ほとんど離生し平開する。雄しべは多数あり、離生し筒状とはならない。散るときは花弁がバラバラになって落ちる
 
⑩果実は蒴果。直径2~2.5cmの球形で無毛、9~10月に褐色に熟し、3つに裂開する。 ⑩果実は蒴果。直径約1cmの球形で、軟毛に密に覆われ、9月に熟す。 ⑩果実は蒴果。直径1.5~2cmの球形で、軟毛に密に覆われ、翌年の9月に褐色に熟す。
【見分け方のポイント】
ヤブツバキ、カンツバキ、サザンカは、いずれもツバキ科ツバキ属に属し、よく似ているが、以下の特徴により見分ける。
ヤブツバキ:①3種の中では葉が一番大きい、②葉の先端は本種だけ尖る、きょ歯は小さい、④葉柄と若い枝は無毛、⑤花は2月ごろから咲き始め、カップ状に開き、花糸は下部が合着して筒状となり、散るときは花全体がポトリと落ちる、⑥花弁は5個、⑦果実は一番大きく、無毛である。
カンツバキ:①3種の中では葉が他2種の中間の大きさ、②葉の先端は鈍く尖り、先は凹む、③きょ歯はヤブツバキより大きい、④葉柄、若い枝は無毛、⑤花は12月ごろから咲き始め、花弁は平開し、雄しべは多数あり離生し筒状とはならず、散るときは花弁がバラバラになって散る、⑥花弁は14個以上、⑦果実には軟毛が密生する。
サザンカ:①3種の中では葉が一番小さい。②葉の先端は鈍く尖り、先は凹む。③きょ歯はヤブツバキより大きい。④葉の両面の主脈上と葉柄、若い枝に毛がある、⑤花は10月ごろから咲き始め、花弁は平開し、雄しべは多数あり離生し筒状とはならず、散るときは花弁がバラバラになって散る、⑥花弁は5~7個、⑦果実には軟毛が密生する。
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