用語解説

本図鑑を使用する際によく登場する専門用語を、「葉と枝の用語」・「花と果実の用語」及び、すべてを網羅した「五十音順全用語」に掲示して解説しました。ここで表記している解説は、厳密な定義ではなく、樹木分類に詳しくない方にもわかりやすいように簡単にかみくだいて説明したものです。なお、「花と果実の用語」は、特に記載のない場合は「被子植物」に関する用語です。  

葉の付き方 葉序 ようじょ 一本の枝につく複数の葉の秩序ある配列様式をいう。植物の種類によって決まっているが、同一の植物でも枝の基部と上部とで、葉序が異なることもある。一つの節につく葉の数が1,2、もしくは3以上のいずれに当てはまるかによって、それぞれ葉序は互生、対生、輪生などに大別される
互生 ごせい 枝の1つの節から、葉が1つずつ互い違いにでるもの。
例:ツブラジイガンピ
2列互生 2れつごせい 互生の形態の1種で、枝に互生している葉が同じ平面上に並び、上から見ると2列に並んで見えるもの。例:コバンノキブナ
コクサギ型葉序 こくさぎがたようじょ 互生の形態の一種で、葉を枝の左右へ交互に2枚ずつ付けるという変則的な形態。例:コクサギイソノキ
対生 たいせい 枝の1つの節から、2つの葉が対になって出て、枝の両側に向かい合ってついているもの。例:ハマクサギオオデマリ
十字対生 じゅうじたいせい 対生の形態の1種で、枝に対生している葉が節毎に90°の角度で向きが変わってでるもの。上から見ると十字型に見える。
例:イヌコリヤナギビヨウヤナギ
輪生 りんせい 枝の1つの節から、葉が3個以上出るもの。3個の場合は三輪生(ダイセンミツバツツジ)、5個なら五輪生(アケボノツツジ)。2個の場合は対生という。
輪生状 りんせいじょう 葉が枝先に集まってつく様子を例える場合によく使われる表現。割合多くの樹種で見られるが、基本的には互生の一形態である。
例:ホオノキツリガネツツジ。 
束生 そくせい 節の間隔が極端に詰まっていてる枝(短枝)に、葉が束状になってつくもの。束生している葉は本来は互生か,対生または輪生している葉である。例:アオハダナガバノコウヤボウキ
羽状につく うじょうにつく 枝からでる葉が同一平面上で同じ方向に並んでつき、一見、鳥の羽のようみえるつき方。例:ナナカマドモミ
らせん状につく らせんじょうにつく 葉が枝の周りをらせん状につくもの。
例:モミウラジロモミ
鱗状につく うろこじょうにつく 針葉樹の葉で外見上鱗のように見えるつき方。通常は対生している。
例:ヒノキアスナロ
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