用語解説

本図鑑を使用する際によく登場する専門用語を、「葉と枝の用語」・「花と果実の用語」及び、すべてを網羅した「五十音順全用語」に掲示して解説しました。ここで表記している解説は、厳密な定義ではなく、樹木分類に詳しくない方にもわかりやすいように簡単にかみくだいて説明したものです。なお、「花と果実の用語」は、特に記載のない場合は「被子植物」に関する用語です。  

葉脈 葉脈 ようみゃく 葉の表面に見られる、枝状または網目状などの細い筋。内部に「維管束」が通っており、枝の維管束と連結して水や養分を葉に供給し、葉で合成されたデンプンなどを運ぶ通路となっている。常緑樹では葉脈がほとんど見えない樹種もあり、また、針葉樹でははっきりした葉脈は見られない。
維管束 いかんそく 植物が持つ内部組織の1つで、植物体の全体に亘ってその内部を貫いている。主に水や養分などの運搬と植物体を機械的に支持する役割を持つ。
主脈 しゅみゃく 植物の葉の最も太い葉脈。葉身中央を縦に走るものが多い。植物の葉身の中央をたてに貫く太い葉脈で「中肋(ちゆうろく)」、「中央脈」ともいう。
中央脈 ちゅうおうみゃく 「主脈」と同義。
側脈 そくみゃく 主脈から葉の縁に向かって左右に分岐する葉脈。主脈についで太い葉脈。
細脈 さいみゃく  側脈から分岐する葉脈。最も細い葉脈。
羽状脈  うじょうみゃく 主脈の左右に側脈が伸びて、羽のように見える葉脈。
例:ケヤキクリ
掌状脈 しょうじょうみゃく 葉身の基部など、ある一点から複数のものが放射状に広がり、手のひらに似た形に伸びる葉脈。例:イロハモミジボダイジュ
3行脈 さんこうみゃく  掌状脈の1種で、葉身の基部または基部付近から側脈が左右に1本づつ伸びる葉脈。主脈と合わせて3本の葉脈となるのでこの名前がついた。例:ケンポナシムクノキ
平行脈 へいこうみゃく  葉身の基部から葉先に向かって葉脈が並行して伸びる葉脈。
例:ナギ
脈腋 みゃくえき 主脈から側脈が分かれてでる箇所。
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