ヒメアオキ(アオキ科アオキ属)
①分布等:北海道(南部)、本州(日本海側)の山地に自生する常緑低木。雌雄異株。アオキが多雪地帯に対応したもの。幹の下部は匍匐し、斜上して高さ1~1.5mになる。普通は群生する。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-対生-きょ歯あり-常緑性(図16)。
③葉は枝先に集まって対生し、葉身は 長さ 7.5~16cm、幅 2~4.5cmの長楕円形。葉柄は1~2cm。側脈は5~7対。先端は鋭く尖り、基部は楔形。葉縁には上半部に先が尖った粗いきょ歯が2~7個ある。
④葉質は厚く、表面は濃緑色で光沢があり、裏面は淡緑色。両面とも無毛であるが、裏面にわずかに毛が残る場合がある。葉柄の上面にはV字形の溝がある。
⑤花期は3~5月。雌雄異株。花は紫褐色の4弁花で、雄花序はやや大形の円錐花序に多数つけ、雌花序は小形の円錐花序に少数の花をつける。花序に伏毛がやや多い。果実は核果。長さ約1.2cmの長楕円形で、翌年の1~5月に赤く熟す。
⑥類似種:「アオキ」とよく似ているが、アオキは本種より葉が大形で、幹の下部は匍匐しないこで区別できる。詳細は「類似種の見分け方」参照。
⑦名前の由来:アオキに比べて小さいことから。「アオキ」は1年中青々としていることからつけられた。
本種は、旧分類では「ミズキ科」とされていた
葉表 葉裏
葉表拡大 葉表拡大2
葉裏拡大 若い実
近影
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