カナクギノキ -クロモジ         - ケクロモジ - ウスゲクロモジ
  カナクギノキ クロモジ
ケクロモジ ウスゲクロモジ
クスノキ科クロモジ属 クスノキ科クロモジ属 クスノキ科クロモジ属 クスノキ科クロモジ属
葉と
①分布等:本州(箱根以西)、四国、九州 の山地に自生する落葉高木。雌雄異株。幹は直立し、高さ6~15mになる。樹皮は淡褐色で小さい皮目がある。老木になると不規則に剥がれる。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯なし-下面に毛か鱗片がある-落葉性(図21)。


③葉はやや枝先に集まって互生する。
④葉身は、長さ 6~15cm、幅 1.5~2.5cmの倒披針形。

⑤葉柄は1~2cm。葉柄は赤味を帯びる。
⑥先端は細長く伸びて鈍く尖り、基部は次第に細くなって葉柄に流れる
⑦全縁。
⑧側脈は4~6対で、表面で凹み裏面に著しく隆起する



⑨質は薄く、葉の表面は緑色で無毛。


⑩裏面は粉白緑色で脈上に淡褐色の長毛があるが、のち、無毛となるか少し残る。
⑪若い枝は黄褐色または灰褐色、2年枝は淡褐色で皮目がある。
①分布等:本州、四国、九州 の山地に自生する落葉低木。雌雄異株。幹は直立し、高さ2~5mになる。古い樹皮は灰褐色~黒褐色で、皮目がある。

②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯なし-下面に毛がない-側脈は不明瞭(図22)。


③葉は枝先に集まって互生する。
④葉身は 長さ 5~10cm、幅 1.5~3.5cmの倒卵状長楕円形。

⑤葉柄は1~1.5cm。

⑥葉先は鈍く尖り基部は狭い楔形

⑦全縁。
⑧側脈は4~6対で、裏面に隆起しない


⑨葉は薄い洋紙質で、表面は深緑色ですべすべした触感があり無毛。

⑩裏面は帯白緑色で、はじめ絹毛に覆われるが、のち伏した軟毛が葉脈上に残る。
⑪若い枝は平滑で黄緑色、普通、着生菌による黒い斑がある。折ると良い香りがする。
①分布等:本州(兵庫県、和歌山県以西)、四国、九州 の山地に自生する落葉低木。雌雄異株。高さ3mほどになる。



②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯なし-下面に毛か鱗片がある-落葉性(図21)。


③葉は葉先に集まって互生する。
④葉身は、長さ 8~16cm、幅 2~6cmの狭倒卵形~倒卵形。

⑤葉柄は08~1.5cm。葉柄は軟毛を密生する。
⑥先端はやや鋭く尖り、基部は楔形

⑦全縁。
⑧側脈は6~10対で、表面で凹み裏面に著しく隆起し、表面のシワが目立つ
⑨葉の質は洋紙質で厚く、表面は深緑色で短毛が密生し、ふわふわした触感がある。
⑩裏面は帯白緑色で長い絹毛と短毛が密生するが、成葉では脈上以外は次第に減少する。
若い枝は黄緑色で、はじめ絹毛があるが、のち無毛で、皮目はない。2~3年枝は黒くなる
①分布等:本州(関東以西)、四国、九州 の山地に自生する落葉低木。樹高は1~3m。樹皮は暗褐色で皮目が多い。



②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯なし-下面に毛か鱗片がある-落葉性(図21)。


③葉は枝先に集まって互生する。
④葉身の長さ 5~10cm、幅 2~4cm の倒卵状楕円形または広楕円形
⑤葉柄は 長さ 1~1.5cm。
⑥葉先は鋭く尖り、基部は楔形で葉柄に流れる

⑦葉縁は全縁。
⑧側脈は6~9対裏面に著しく隆起する。


⑨質は柔らかくて薄く、表面は淡緑色で無毛。


⑩裏面は淡白緑色で、はじめ絹毛が密生するがのち葉脈上に残る。

⑪本年枝は黄緑色ではじめ軟毛があるが、のち無毛。
葉表
④葉身は、長さ 6~15cm、幅 1.5~2.5cmの倒披針形 ④葉身は 長さ 5~10cm、幅 1.5~3.5cmの倒卵状長楕円形。 ④葉身は、長さ 8~16cm、幅 2~6cmの狭倒卵形~倒卵形。 ④葉身の長さ 5~10cm、幅 2~4cm の倒卵状楕円形または広楕円形
葉裏
⑩裏面は粉白緑色で脈上に淡褐色の長毛があるが、のち、無毛となるか少し残る。 ⑩裏面は帯白緑色で、はじめ絹毛に覆われるが、のち伏した軟毛が葉脈上に残る。 ⑩裏面は帯白緑色で長い絹毛と短毛が密生するが、成葉では脈上以外は次第に減少する。 ⑩裏面は淡白緑色で、はじめ絹毛が密生するがのち葉脈上に残る
葉裏
拡大
⑩裏面は粉白緑色で脈上に淡褐色の長毛があるが、のち、無毛となるか少し残る。 ⑩裏面は帯白緑色で、はじめ絹毛に覆われるが、のち伏した軟毛が葉脈上に残る。 ⑩裏面は帯白緑色で長い絹毛と短毛が密生するが、成葉では脈上以外は次第に減少する。 ⑩裏面は淡白緑色で、はじめ絹毛が密生するがのち葉脈上に残る
⑪若い枝は黄褐色または灰褐色、2年枝は淡褐色で皮目がある。 ⑩若い枝は平滑で黄緑色、普通、着生菌による黒い斑がある。 若い枝は黄緑色で、はじめ絹毛があるが、のち無毛で、皮目はない。2~3年枝は黒くなる ⑪本年枝は黄緑色ではじめ軟毛があるが、のち無毛。
【見分け方のポイント】
カナクギノキ、クロモジ、ケクロモジ、ウスゲクロモジは、いずれもクスノキ科クロモジ属に属し、①不分裂葉、②互生、③きょ歯無し、④葉が枝先に集まってつく、などの点でよく似ているが、次の特徴により見分ける。
カナクギノキ:①葉は葉身が長さ 6~15cm、幅 1.5~2.5cmの倒披針形で、他の3種より明らかに細長い、②側脈は4~6対で、表面で凹み裏面に著しく隆起する、③葉の表面は無毛、④若い枝は黄褐色または灰褐色、2年枝は淡褐色で皮目がある、⑤葉柄は赤味を帯びる
クロモジ:①葉は葉身が長さ 5~10cm、幅 1.5~3.5cmの倒卵状長楕円形、②側脈は4~6対で裏面に隆起しない、③葉の表面はすべすべした触感があり無毛、④若い枝は平滑で黄緑色、普通、着生菌による黒い斑があり、折ると良い香りがする。
ケクロモジ:①葉は葉身は、長さ 8~16cm、幅 2~6cmの倒卵形~倒卵形で、他の3種より明らかに幅が広い、②側脈は6~10対で、表面で凹み裏面に著しく隆起し、表面のシワが目立つ、③表面は短毛が密生し、ふわふわした触感がある、④若い枝は黄緑色で、はじめ絹毛があるが、のち無毛で、皮目はない。2~3年枝は黒くなる。
ウスゲクロモジ:①葉は葉身が長さ 5~10cm、幅 2~4cm倒卵状楕円形または広楕円形、②側脈は6~9対で裏面に著しく隆起する。③葉の表面は無毛、④本年枝は黄緑色ではじめ軟毛があるが、のち無毛。
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