オウバイ | オウバイモドキ | キソケイ | |
モクセイ科ソケイ属 | モクセイ科ソケイ属 | モクセイ科ソケイ属 | |
葉と 枝 |
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①分布等:日本各地でで植栽。中国原産の落葉低木。幹は叢生し、よく分岐して、高さ1.5~2.5mほどになる。枝はつる状に細長く伸びて下垂し地面についた箇所で発根する。 ②分類:広葉樹(直立性)-複葉-3出・掌状複葉-落葉性(図5)。 ③葉は3出複葉で対生する。 |
①分布等:日本各地でで植栽。中国(雲南地方)原産の常緑低木。幹は叢生し、よく分岐して、高さ3mほどになる。枝はつる状に細長く伸びて下垂する。 ②分類:広葉樹(直立性)-複葉-3出・掌状複葉-落葉性(図5)。 ③葉は3出複葉で対生するが、枝の基部では単葉で対生する。 |
①分布等:庭木などで稀に植栽。ヒマラヤ原産の常緑低木。幹は、地際から株立ちし、先端はしだれ気味となり、高さ1~3m。 ②分類:広葉樹(直立性)-複葉-1回羽状複葉-互生-きょ歯なし(図7)。 ③葉は長さ 6~14cmの奇数羽状複葉で互生する。小葉は2~3対(ときに1対)がほぼ対生する。 |
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葉表 |
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④頂小葉はやや大きく、長さ 2~4cm、幅 0.8~1.3cmの長楕円形。 ⑤葉柄は0.3~1cm。葉柄には溝があり、 ⑥葉先は尖り先端部は針状となる。基部は楔形でやや葉柄に流れる。側脈は不明瞭。 ⑦葉縁は全縁で裏側に反り返り、葉縁には剛毛が散生する。 ⑧小葉の表面は深緑色で光沢があり、上部の縁には剛毛がある。 |
④頂小葉はやや大きく、長さ 2.5~6.5cm、幅 0.5~2.2cmの長楕円形。 ⑤葉柄は0.5~1.5cm。葉柄には溝があり、側小葉は無柄。側脈は不明瞭。 ⑥葉先は尖り、先端部は針状となる。基部は楔形でやや小葉柄に流れる。 ⑦葉縁は全縁で裏側に反り返り、葉縁には微細な毛が全体にある。 ⑧小葉の表面は深緑色で光沢がある。 |
④小葉の葉身は長さ2~5cm、幅1~2.5cmの卵状長楕円形。 ⑤小葉柄は0.2~0.5cm。葉柄や葉軸は明るい緑色で、狭い翼状の稜がある。 ⑥小葉の先端は鋭く尖り、基部は円形。 ⑦縁は全縁。 ⑧質は革質。表面は明るい緑色。 |
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葉裏 | |||
⑨裏面は灰緑色で葉脈上に毛が目立つ。中央脈は表面で凹み裏面に隆起する。 | ⑨裏面は灰緑色で微細な毛がある。中央脈は表面で凹み裏面に隆起する。 | ⑨裏面は灰白緑色で、両面とも無毛。中央脈は表面で凹み裏面に隆起する。 | |
小葉表 拡大 |
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⑥葉先は尖り先端部は針状となる。 ⑦葉縁は全縁で裏側に反り返り、葉縁には剛毛が散生する。 |
⑥葉先は尖り、先端部は針状となる。 ⑦葉縁は全縁で裏側に反り返り、葉縁には微細な毛が全体にある。 |
⑥先端は鋭く尖る。 ⑦縁は全縁。 |
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小葉裏 拡大 |
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⑨裏面は灰緑色で葉脈上に毛が目立つ。中央脈は表面で凹み裏面に隆起する。 | ⑨裏面は灰緑色で微細な毛がある。中央脈は表面で凹み裏面に隆起する。 | ⑨裏面は灰白緑色で、両面とも無毛。中央脈は表面で凹み裏面に隆起する。 | |
枝 | |||
⑩若い枝は濃緑色で4稜があり無毛。 | ⑩若い枝は濃緑色で4稜があり無毛。 | ⑩若い枝は緑色無毛で稜がある。 | |
花 | |||
⑪花期は2~4月。葉の展開前に、前年枝の葉腋に直径2~2.5cmの黄色の花をつける。花は高坏形で花筒は長く、上部は6裂し平開する。ときに八重咲きのものがある。 | ⑪花期は3~4月。前年枝の葉腋に直径4~.5cmの鮮黄色の花をつける。花は高坏形で花筒は長く、上部は6裂し平開する。ときに八重咲きのものがある。萼は鐘形で、萼片は葉状で5~8個。⑫果実は液果。直径0.6~0.8cmの楕円形。 | ⑪花期は5~7月。枝先に散房花序をだし、鮮やかな黄色の花を8~20個つける。花はロート状で花筒は約2cm。花冠は直径2.5~3cmで、5深裂し、平開する。 ⑫果実は楕円形の液果。 |
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【見分け方のポイント】 オウバイ、オウバイモドキ、キソケイは、いずれも、モクセイ科ソケイ属に属し、3出複葉~羽状複葉の低木で、枝は緑色で稜があり、黄色の花をつけることなどで、似ているが、下記の特徴により見分ける。 ★オウバイ:①落葉低木、②葉は3出複葉で対生、③花は黄色で、早春、葉の展開前に咲く、④小葉の葉先は尖り先端部は針状となる、⑤葉縁は全縁で裏側に反り返り、葉縁には剛毛が散生する。 ★オウバイモドキ:①常緑低木、②葉は3出複葉で対生、③花は黄色で、オウバイより1か月遅く咲く、、④小葉の葉先は尖り、先端部は針状となる、⑤葉縁は全縁で裏側に反り返り、葉縁には微細な毛が全体にある。 ★キソケイ:①常緑低木、②葉は奇数羽状複葉で互生、③花は黄色で、初夏の5~7月ごろ咲く、④小葉の先端は鋭く尖るが先端部は針とはならない、⑤縁は全縁であるが毛はない。 【見分け方のポイント要約】 この3種の中で簡単に見分けるには、次による。 ※オウバイは、2~4月ごろ、つる状に細長く伸びている緑色の四角い枝に、葉が出る前に黄色の花だけが咲く。 ※オウバイモドキは、3~4月ごろ、つる状に細長く伸びている緑色の四角い枝に、3出複葉で対生する常緑の葉と黄色の花が一緒に見える。 ※キソケイは、5~7月ごろ、株立ちして先端はしだれ気味となる緑色の四角い枝に、羽状複葉で互生する常緑の葉と黄色の花が一緒に見える。 |